ホーム > 行事一覧 > 国際シンポジウム「オホーツク海の環境保全に向けた日中露の取り組みにむけて」

サステナビリティ・ウィーク2009 行事詳細

1.シンポジウム・フォーラム等1.気候・環境変動2.自然史・生物多様性・自然保護5.食糧・水・衛生・健康学問分野別行事形式別 国際シンポジウム「オホーツク海の環境保全に向けた日中露の取り組みにむけて」

行事予定

開催期間 2009年11月7日(土) 9:15 - 18:00
2009年11月8日(日)  8:30 - 19:00  (終了しました)
主催者
  • 北海道大学低温科学研究所 環オホーツク観測研究センター
  • 北海道大学 スラブ研究センター
  • 総合地球環境学研究所
  • 北見工業大学未利用エネルギー研究センター
  • 国土交通省北海道開発局
  • 国際科学技術センター
  • 北海道大学「持続可能な開発」国際戦略本部
共催 文部科学省
会場 北海道大学 学術交流会館 第一会議室
  • 言語:日本語/中国語/ロシア語(同時通訳有り)
  • 対象:専門家、一般市民、大学生、行政関係
行事概要

オホーツク海および隣接する親潮域は、世界でもまれにみる豊かな海域です。近年、これらの海域に与えるアムール川(中国名:黒龍江)の二つの影響が明らかとなりました。ひとつは、アムール川を起源とする溶存鉄がオホーツク海や隣接する親潮域の基礎生産に果たす役割であり、もうひとつはアムール川流域で排出される種々の汚染物質がオホーツク海に及ぼす可能性です。オホーツク海や親潮域の自然環境を保全するためには、隣接するアムール川流域を同時に保全する必要があります。

本シンポジウムでは、日中露の三カ国の研究者による討論を通じ、この陸域・海域の環境保全に向けた国際協力のあり方を議論します(同時通訳付)。

poster プログラム・ポスターのダウンロード(PDF750MB)

プログラム プログラムの詳細ははこちらからもご覧いただけます。http://www.chikyu.ac.jp/AMORE/2009symposium.html#top
事前申し込み 不要(無料)
問い合わせ先

北海道大学低温科学研究所 環オホーツク観測研究センターシンポジウム事務局

E-mail: ao-symposium[at]lowtem.hokudai.ac.jp

FAX:  011-706-7142

URL http://wwwoc.lowtem.hokudai.ac.jp/ (※環オホーツク観測研究センターへのリンク) http://www.chikyu.ac.jp/AMORE/ (※アムール・オホーツクプロジェクトへのリンク)

実施報告

本シンポジウムでは,アムール川流域とオホーツク海は物質循環と生態系連環によってひとつのつながりを持っているとの認識に基づいて,オホーツク海とアムール川流域の環境問題の現状を学問的に討議し,現在生じている種々の問題に対して日中露の研究者が国境を越えて情報共有や学問的基礎に則った討議を行うための恒常的な多国間ネットワークである「アムール・オホーツクコンソーシアム」の設立を試みました。

合計33件の研究成果が日本,中国,ロシア及びフィンランドの研究者から報告されました。その結果,オホーツク海においては,温暖化によると思われる海氷減少が海洋の鉛直循環を弱化させ,これが北太平洋中層水の昇温と溶存酸素濃度の減少を引き起こしていることが明らかとなりました。アムール川流域の湿地を起源とする溶存鉄は,この中層水循環によってオホーツク海のみならず,遠く親潮域まで輸送され,その海域の基礎生産を支えていることが明らかとなりましたが,中層水循環の弱化は,将来,鉄輸送量の減少を引き起こし,親潮域の基礎生産に影響を与える可能性があります。

一方,20世紀後半から21世紀にかけて進行するアムール川流域の湿原の干拓化は下流域へ輸送される鉄の減少を引き起こしている事実が示されました。

また,進展する工業化や油田の開発により,アムール川では深刻な汚染が進行しつつあることが示されました。オホーツク海では,油田事故による水質汚染に対し大きな危惧があるものの,現在の水質の汚染度は,環境基準値以下です。

アムール川流域で生じている急速な陸面被覆状態の変化は,グローバル経済の下で生じる複雑な駆動力によって引き起こされています。それゆえ,この問題を解決するには,一国のみならず,アムール川流域とオホーツク海を共有する多国間の不断の協力が必要となります。本シンポジウムの全参加者は,アムール川流域とオホーツク海地域の持続可能な発展とその環境保全を最重要課題であるとの認識を共有し,その保全に向けた学術研究者による情報交換を主たる目的とするネットワーク「アムール・オホーツクコンソーシアム」を設立するための共同声明に賛同し,全員の総意をもって採択しました。

白熱した議論

白熱した議論

参加者一同

参加者一同