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サステナビリティ・ウィーク2011 行事詳細

国際シンポジウム「ワーク・ライフ・バランス:持続可能な幸福の追求」   

行事予定

開催期間 2011年10月29日(土)12:30受付開始 13:00開講 (終了しました)
主催者 文学研究科 応用倫理研究教育センター
会場 北海道大学クラーク会館
  • 言語:日本語・英語
  • 対象:専門家、一般市民、大学生・院生、行政関係者

行事概要 Work-Life-Balance2007年に「官民トップ会議」で策定された「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」(http://www8.cao.go.jp/wlb/)では、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」の実現を目指して3つの柱を立てました。本シンポジウムではその一つ、「多様な働き方・生き方が選択できる社会」に着目し、ジェンダーの視点から男女恊働参画できる持続可能な社会を構築するためのワーク・ライフ・バランスについて考えます。シンポジウムでは、国内外の実態や課題を報告・分析し、最後に「持続可能な幸福の追求」のための提言をおこないます。札幌市と北海道の後援企画です。

出演者と発表の内容

略歴・業績 札幌市出身。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。1989年NHK入局。札幌放送局、東京 アナウンス室などを経て、現在旭川放送局勤務。「さわやか自然百景」(総合テレビ・日曜午前 7:45〜)などのナレーションや朗読番組、ニュースや中継リポートなどを担当。

ファシリテーター

略歴・業績 米サウス・カロライナ大学客員助教授を経て96年より現職。ジェンダーの視点から英文学作品 や映画を研究教育。女性研究や男性性研究に加え、同性愛者の研究・クイア理論も研究。研究科 内の応用倫 理研究教育センター員を兼任。最近は持続可能な発展のための社会構築にも関心を持 ち、北大国際本部プロジェクト総括ディレクター(サステナビリティ担当)も務めている。サス テナビリティ教育推進ための大学国際コンソーシアムProSPER.Netの理事会議長。

講師

略歴・業績 大阪出身。奈良大学文学部卒。1999年埼玉県新座市において新座子育てネットワーク発足、 代表理事。新座市社会教育委員、次世代育成支援行動計画策定委員会会長ほか、埼玉県にて男女 共同参画審議会委員ほか、内閣府男女共同参画会議専門調査会委員ほかを務める。第1回にっけ い子育て支援大賞(日本経済新聞社)、第2回さいたま輝き荻野吟子賞(埼玉県)、第1回子ども と家族を応援する日本功労者内閣総理大臣賞(内閣府)ほか。

題目「新しい父親像と第3次男女共同参画基本計画」(Third Basic Plan for Gender Equality and the New Ideal Father)

発表要旨 これまで1,800人の父親たちが受講した新座子育てネットワークのお父さん応援プログラム。全 国各地で出会った父親たちの素顔と日常から見る男女共同参画世代が描く新しい父親像と、策定 プロセスに関わった第3次男女共同参画基本計画が踏み出した新たな領域について考えます。

小野浩 テキサスA&M大学大学院社会学研究科准教授

略歴・業績 幼稚園は札幌で過ごす。1989年早稲田大学理工学部卒業。1999年米シカゴ大学社会学大学院博士課程修了,Ph.D.取得。野村総合研究所研究員,スウェーデン・ストックホルム商科大学准教授を経て,2007年から現職。専門は労働経済学,社会階層・不平等の研究,計量社会学など。American Sociological ReviewJournal of the Japanese and International EconomiesEconomics of Education Reviewなどに論文掲載多数。

題目「ワーク・ライフ・バランスと幸福度:日米欧の視点」

発表要旨 最近,ワーク・ライフ・バランスと幸福度の研究が注目されている。伝統的な家庭内分業の下では,母親が家事・育児に専念して父親が仕事に専念することが幸せの条件と思われてきた。女性の社会参画が進展して,夫婦間の役割分担が大きく変化した今日,仕事と家庭生活が両立できる新たな枠組みが求められている。ここでは,日米欧の研究結果を元に,夫婦間の分業体制が歴史的にどう変化してきたか,ワーク・ライフ・バランスの仕組みがこれらの国々でどのように異なるのか,またそれが人々の幸福度にどう影響するのかを考える。

略歴・業績 カリフォルニア大学社会学部で20年間教鞭を取り、2006年から現職。現在は教育研究評議員、グ ローバル協力センター長を兼任。国家機関の委員として、内閣府男女共同参画局専門委員、日本 学術会議連携委員を務める。国連家族年10周年記念講演を行い、2008年には国連の「家庭内外に おける男女間の平等な責任分担」専門家会議に招聘される。日本家族社会学会理事、同学会研究 活動委員長。主な研究領域は家庭内の性別役割分担とワーク・ライフ・バランス。

題目「ジェンダーセンシティブな働き方と生活の調和:家族社会学の視点から」

発表要旨 現代日本において、働き方の改革は喫緊の課題とされているが、男性の長時間労働、育児休業取 得率の低さ、多くの女性が経験する就業継続困難、子育てや親子関係のストレスなどの現状はあ まり変化していない。本発表では女性と男性の経験の相違にセンシティブな視点と報告者の日米 における家族社会学研究から、日本のワーク・ライフ・バランスの現状と問題点を指摘し、今後 の政策・教育・実践的課題について述べる。日本における男女の「持続可能な幸福の追求」のた めには何が必要なのかを探ることを本発表の最終的な目標とする.

企画担当者

瀬名波栄潤 (応用倫理研究教育センター員): june@let.hokudai.ac.jp 011-706-4085(☎/FAX)

中地 美枝 (応用倫理研究教育センター員): mnakachi@let.hokudai.ac.jp

事前申し込み 不要(直接会場にお越し下さい)
参加費 無料
問い合わせ先 文学研究科 応用倫理研究教育センター(担当:瀬名波栄潤)

TEL:011-706-4085

E-mail:june@let.hokudai.ac.jp

URL  

http://ethics.let.hokudai.ac.jp/ja/events.html#2011_iswlb

 

実施報告

北海道大学大学院文学研究科応用倫理研究教育センターでは2007年度から公開シンポジウム「性差研究の作る道」を毎年開催しており、これまでに「性差医療」、「DVのメカニズム」「性感染症の環境」、「老いとテクノロジー」のテーマを取り上げてきました。今回は第6回応用倫理国際会議の一環としてこれを初めて国際シンポジウムとして企画しました。海外から講演者を一名招き、またサステナビリティ―ウィークの支援で同時通訳をいれ、留学生や国際会議参加者にも来ていただける体制を整えました。

今年度のテーマは、「ワーク・ライフバランス」。2007年に「官民トップ会議」で策定された「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」では、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」の実現を目指して3つの柱が示されました。本シンポジウムではその一つ、「多様な働き方・生き方が選択できる社会」つまり「性や年齢などにかかわらず、誰もが自らの意欲と能力を持って様々な働き方や生き方に挑戦できる機会が提供されており、子育てや親の介護が必要な時期など個人の置かれた状況に応じて多様で柔軟な働き方が選択でき、しかも公正な処遇が確保されている」に着目し、ジェンダーの視点から持続可能な社会を構築するためのワーク・ライフ・バランスについて考え、最後には「持続可能な幸福の追求」のための提言を行いました。

シンポジウムには過去最高の130名が参加したが、大多数が一般市民の方たちでした。北海道庁と札幌市からの後援もあり、副市長からは直々にご祝辞をいただきました。講演者の小野浩氏、坂本純子氏、石井クンツ昌子氏からは、それぞれ制度面、NPO支援、そして教育の面からお話しをいただき、質疑応答では活発に意見が交わされました。講演の内容については学術誌『応用倫理』の別冊として発行する予定です。

講演の様子パネルディスカッションの様子